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2010年6月19日 (土)

オランダ vs 日本】岡田武史監督& ベルト・ファンマルウェイク監督コメント

6月19日(土) 2010FIFAワールドカップ南アフリカ
オランダ 1 - 0 日本 (20:30/ダーバ/62,010人)
得点者:53' スナイダー(NED)
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●岡田武史監督(SAMURAI BLUE/日本代表):
「今日、オランダという強い相手ですが、なんとか勝点を取りたいということで、選手は全力を尽くしてくれたと思います。しかし残念ながら及ばなかった。たくさんの応援してくれた方に本当に申し訳ないと思いますが、われわれは下を向いている時間はなくて、次のデンマーク戦に向けて、またチームを、まず疲れを取り、そして最高の試合ができる状態にしていきたいと思っています」

Q:交代カードを3枚すべて切った後に、割と中盤が流動的に動いたと思うのですが、あれが岡田監督の考える相手の崩し方なのか教えてください。
「ともかくいろいろな形で得点が生まれると思います。私たちは別に中盤でパスをつないで崩していくことだけにこだわっているわけじゃないので、やはりディフェンスもしなくてはいけない。そして早い攻撃をしないといけない。ただ、我々の場合、縦に早い攻撃ではなかなか得点にならない。強烈なセンターフォワードがいないので、そういう意味では相手のボールを奪ってからの早い攻撃、セットプレー、それと時間がかかった時には、ある程度、中盤でパスをつないで流動的に動いて崩していくと。ただ、その場合は、やはり相手の守備の組織を作る時間を与えるので、かなり厳しいプレッシャーを受けることになると思います」

Q:基本的にはしっかり守ってという形で始まった。ところが、あの失点で計画が狂ったわけではないと思いますが、1点入れられているわけですから攻めに行くしかないわけですけど、そこらへんのイメージ、統一感は素晴らしかったと思います。どうでしょうか。
「特に前半、守りに徹したわけではなくて、おそらくオランダは日本に大勝しようとしてくるだろうと。点が入らないとジレてくると。ただ、守っているだけにもいかないので、マイボールになった時、勇気を持って前に出なさいと。そういう形の展開で前半はいったと思うのですが、僕の中では、後半20分か25分過ぎに勝負をかけようと思っていたところ、先に失点してしまったと。そこで選手たちが当然、点を取りたいということで、前がかりになったのですが、やはりどうしても打ち合いになると、こちらのミスの方が目立つというのは致し方ないかなと。ただ、最初のプラン通り、ダブルボランチにして、より前がかりになるというのは練習でもやっていましたので、運びとしては予定通りでしたが、ただ、結果がついてこなかったと。残念ながらそういうことだと思います」

Q:後半の立ち上がりの守備の仕方についてですが、前半と少し違って、先ほどの質問の答えに入っていたと思うんですけど、深追いをするようなシーンが見られたと思うのですが、それは選手個人の判断によるものだったのかということと、ハーフタイムの指示。あと、世界を驚かすサッカーができたかどうかについて、お気持ちをお聞かせください。
「後半の立ち上がり、別に変えた訳ではないです。ただ、キックオフの後、最初のパスがミスパスとなってカウンターを受けたと。非常に悪い流れで後半に入ってしまったということは、ひとつ要因としてあると思います。
ハーフタイムには、守備に関して、今のままでいいんだが、全体のバランスの指示をしました。攻撃に関して、マイボールになった後、もう少し落ち着いて、2タッチくらいでも十分だと。ただ、パスとかドリブルで1人かわしてもオランダの場合は、そこでほっとするともう1枚来ると。だから一つ、二つかわしても、絶対そこをもう一つかわせば、かなりフリーになると。ただ、今までの感覚だと、パスとかドリブルで1つかわすと、みんなちょっとホッとしてしまうというところがあったので、そういうところを注意しないというようなこと。あとはちょっと個人的なことを言いました。
世界を驚かすかどうかなんて、今の段階で言ってもしょうがないことで、ワールドカップが終わってから判断することだと思います」

Q:今日は敗れましたが、次はデンマーク戦があります。今日の対戦を受けて、これからの修正点、次のデンマーク戦でどういった戦いをしたいのか、お願いします。
「今は選手もショックを受けていると思いますが、先ほど言いましたように、下を向いている暇はないので、特に何か大きな修正をするつもりはありません。まず、コンディションを回復して、メンタルを回復させてやって、われわれの最高のゲームをデンマーク戦でできるようにすること、これが一番だと思っています。あとはデンマークの戦い方に対して、何かしらこちらの戦い方を修正することがあるかは、これから考えるかもしれません」

Q:パワフルなセンターフォワードがいないということですけど、闘莉王がそういう役割を即興で最後の方で果たそうという場面が見られたと思いますけど、次回もそういうことが行われるのでしょうか。
「われわれにはスピードのあるフォワードはいないです。ただ、いつも言うように、われわれはチームとして点を取るということで、1人の強烈なセンターフォワードに頼って点を取ろうということは、はなから考えていません。そういう意味で、先ほど言った、今日はセットプレーは点にならなかったですがセットプレー、それからボールを奪ってからの早い攻撃、そういう形で点を取れればと思っています」

Q:今野選手の起用を考えたと思うのですが、それを変えたのは、やっぱり勝っているチームを変えるのは、勢いを殺すと考えたのか、もしくは何か理由があったのか。あともう一つ、非公開練習の起用というのが表に出てしまう状況を、指揮官としてマネジメントとしてどうお考えですか。
「今野の起用というのは、いろいろ周りで言われたようですが、私としては一つのオプションとして、スナイデルにマンツーマンをつけるということでテストをしたまでです。阿部勇樹のイエローカードというのは考えましたが、やはりそういうことというのは、他の選手にもこれから起こることで、その時点で対応していく、先にいろいろ考えすぎて対応するより、今のいいチームで行く方がいいという判断をしました。
それから、僕は全く知らなかったんですけど、漏れているというのは非常に残念に思っています。試合前に知ったので、選手には伝えていませんが、明日にでもチーム全体に、もう少しチームのためにってことを考えて欲しいということを。決して周りはこのチームのため、日本のサッカーのことを考えてくれているわけではないということを理解してもらいたいという話をしたいと思います」

Q:闘莉王選手が終盤、前線にかなり上がったのは、ベンチからの指示なのかどうか。2戦とも同じスタメンでしたが、3戦目は疲労を考えて変更するということも考えられているのかどうか聞かせてください。
「闘莉王に関してはベンチからの指示で上げました。3戦目に関して、その時点で疲労、対戦相手、いろいろなことを考えたベストメンバー。当然、疲労も考えますが、今から変えるとか、そんなことは全く考えていません」

Q:1点という差についてどう考えているか。敗因は何だったのか。差は何だったのか、そのあたりを聞かせてください。
「1点の差、日本がなかなか乗り越えられない一つの壁ではあると思います。差が何だったか。これは日本のチーム全体のことであった、それが起こったから負けたとか、そういうことではなくて、いろいろなボール際の戦いであったり、ポゼッション率でうちがディフェンスする時間が長かったり、すべてのことを含んでいると思います」

Q:交代カードの監督の考える意図は。
「俊輔に関しては、松井があれだけ走っているので、90分もたないだろうということがありました。それとともに、前線で少しタメが欲しかったのと、なんといってもセットプレーのキッカーとして俊輔が欲しかったということ。それ以外に関しては、大久保または長谷部がそんなに悪かったわけではないのですが、やはり、流れを変えたり、元気な選手が入ることで刺激がほしいと。岡崎に関しては、左サイドに入り出してから、俊輔とのコンビがいいので、俊輔からの裏へ抜けるパスというものを期待して使いました。玉田に関しては、今のところ練習でも非常に好調で、向かい合ってから相手と勝負できる数少ない選手ということで、局面での打開を期待して使いました」

Q:GKの失点だと思いますか。それともあのボールだったということで、あのボールがゴールに決まった大きな理由だったのでしょうか。
「スナイデルのシュートに関しては、シュートが良かったと。そしてこれくらいの相手に無失点でいっているというのがそれほどなかったので、我々が点を取れなかったということでは、大きな問題に感じたと思っています」

●ベルト・ファンマルウェイク監督(オランダ):
「当たり前に勝てるゲームがないことがわかりました。イングランドもフランスもスペインも見てわかる通り、楽勝だと事前に思っていたゲームがみんなそういう結果ではない。昨日思いましたけど、日本の選手、このチームで長いことプレーをして、そして非常に調子が上がってきているといったわけです。また、いつもそうですけど、日本の組織が素晴らしく取れている。だから今日も始まる前から難しい試合になるだろうとわかっていました。そして、日本もオランダにかなり尊敬の念を抱いてくれているのではないかと思います。そしてそういう意味で、こちらがすぐにプレッシャーをかけられるんじゃないかと思いましたけど、そうではありませんでした。彼らは果敢に挑んできました。前半は75%、私たちがボールポゼッションしていたわけですけれども、だからといって、どうという、それ自体に大きな意味があるわけではありません。やはり、十分深みのあるプレーができなければいけない、そしてまた、ファンペルシーが後ろの方を走っていたので、追いつけなかったというのがあります。とにかくボールが十分につなげなかったことがあった、それは非常に危険であった。ゴールの近くに行ってもカットされてしまった。そういうことはあまり我々のチームに起こらないんです。前半が終わるところまではそういうことが多かった。
それでハーフタイムで、もっと忍耐強く、忍耐が必要だと。忍耐というとスローダウンと思うかもしれないが、そうではなく。忍耐はむしろスピードアップだと。スピードアップをする必要がある。ボールはもちろん取らなくてはならない。でも機会をとらえることが、時にはものすごく重要なんだとハーフタイムに彼らに言いました。そして、それを彼らがまさにうまくやってのけた。そして後半に1-0に持って行けたと思うんです。そこに行くまでは最悪の瞬間が続いていたと思います。試合を通じて、いくつか良い機会がありましたけど、大チャンスというものがなかった。そして、1点入れた後、また少し調子が落ちてスローになってきたと思いました。今までの対戦相手に関しても、今日も同じだったんですけど、最後の25分、30分間というのは大したことができませんでした。2点目、3点目のゴールを決めたかったが、それができなかったわけです。結果的に1-0で勝てたことはうれしいけれども、対ガーナのような素晴らしい試合にはできなかったと思います。でも、このワールドカップで勝つということは、それだけやはり難しいことだと思います。勝ったということは、勝つに値するものが、今日はできたんだと思っています」

Q:普通は勝点6ということで、決勝トーナメントに進めるということになると思いますけど、心理的には選手はこれでより慎重になるのでしょうか。それとも、決勝トーナメントの先のことを考えるのでしょうか。
「まずは今夜の試合(デンマーク対カメルーン)の結果を待ちましょう。オランダでは、国では、ここまで楽々と我々がここまで来たと言うかもしれません。でも、そうではありません。それから得失点差でも3がありますし、勝点6が入れられましたが、今日の夜、どうなるかわかりませんし、カメルーンやデンマークが今までの試合でもし勝っていたとすれば、今日のこの状況もなかったわけです。ですので、選手にも気を緩めるなと、それから何枚イエローカードがすでに出てしまったかということも忘れるなと言いたいと思います」

Q:北朝鮮対ブラジルなど、強いと思われるところが苦戦したりしていますが、オランダはこれだけ素晴らしい結果を出しているのは、どこが秘訣なのでしょうか。
「どうでしょう。今までの試合、一連のものを振り返って、素晴らしい試合もたくさんあったと思います。対戦相手同士がお互い分析する、分析力も全般的に非常にレベルアップしてきているので、みんな分析も進んでおり、また、どの国も全体的にレベルが上がってきていることだと思います。
イングランドとアルジェリアの昨日の試合を振り返ってみても、やはりそのへんが少し前とは変わってきたと思います。サッカーをプレーすればもちろんみんな最善のプレーをして、相手のゴールを決めたいわけです。ボールポゼッションが7対3になる、そういうことはよくあります。例えばスペインの先日の試合も70%のボールポゼッションを持っていましたけれども、やはり、全体的に魅力的になってきていると思います」

Q:オランダのサッカーについてお聞きしたいと思いますけど、オランダのサッカーは確かに世界でもトップの、内容も素晴らしかったと思います。ただ、勝負には弱い。勝負よりも美しさの方が優先されるというふうに世界では言われているんですけども、そのことについて監督はどのように考えていますか。
「今の質問はオランダのジャーナリストの人もみんな聞いていてくださっていいと思うのですが。ご質問は、どうしてビューティフルなサッカーに集中していて、勝つことに集中しないという、そういうふうに言われたらどう思うかということです。これは一つの褒め言葉だととらえたいと思います。でも、そういうふうには決して思っていません。とにかく勝ちたいと思っています。勝ってさらにビューティフルなサッカーであれば理想的だと思います。
でも2年前にヘッドコーチになったときに、私が言ったのは、美しくなくても勝たなきゃいけない。どんな試合でも勝たなきゃいけないと言ったんです。チームとして成長、発展しなきゃいけないということも必要です。そして、もう一つ言えることは、我々のチームの安定性が非常に増してきた。そして、ボールを相手に渡してしまうことが非常に少なくなったと、以前に比べて言えると思います」

Q:今日の試合の前半は本当に大変でした。45分にファンデルファールトからボールが出てきましたけど、それくらいでした。とにかくエンドレスにずっとボールが回っていました。75%のボールポゼッションはあったかもしれませんけど、相手チームも全然心配していなかった。こんな試合はあまりいい試合ではなかったんじゃないでしょうか。SMSも来まして、つまらない試合だというコメントもありました。どうでしょうか。
「そこが違うと思うんです。ビューティフルな美しいサッカー、そして前半で5-0、みんなそうなってほしいと思っているんです。でも、私がさっきから言わんとしていることは、このようなレベルのトーナメントでは、そんなことはできないんです。すぐにゴールを決めるなんてことはできない。30分、1時間かかることが、70分、80分かかってはじめて最終ゴールが決まるというときもあります。とにかく違いを出すということが重要なんです。ワールドカップでももちろんビューティフルなサッカーで勝ちたいですよ。そういうことはしてみたい。でも、現実的には、相手のチームが非常に組織がよくまとまったチームである。でもとにかくベストを尽くさなくてはいけないんです。チャンスもある、リスクももっと取らなくちゃならない。それでも、1-0で勝てるということもある。1点が2になることもある。スペインの試合を思い返してみましょう。いい試合だったと思います。私も見ていて思いました。それでも1-0で負けたわけです。バルセロナのことを考えると、同情を感じます。ハンガリーやガーナに対して、私たちは10のゴールを決めることができました。もちろんそういうことができれば理想です。でも、今日の試合では、もっと機会を見て、素早くとらえるべきだったと思います。そうすれば、もっとゴールを決められたのではないかと思います。もちろん、あと2回ゴールを決められていれば、3-0になったわけであって、あなたに来たSMS(ショートメッセージサービス)のメッセージももっと違う内容のものになっていたと思いますけれども」

Q:やさしい競争ではありませんね、今回は。どんなふうに思いますか。今回のワールドカップはどうなっていくと思いますか。
「やはりワールドチャンピオンになりたいと思ってのことです。でも、だからといって、それがやさしく、容易にかなうことではもちろんありません。でもおっしゃってくださった通り、良いプレーができてきていると思います。安定性を発揮することができてきて、自信を維持することができれば、いい線にいくと思うんです。やはり自信というものが勝ちにつながると思います。ですから、かなりいけるのではないかと、その場合には思います。もちろん目標は優勝することです」

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