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2010年2月 5日 (金)

201002オシム・インタビュー、週刊YJ10号(抜粋)

インタビュー・伊藤亮

・子供たちは先生やこーちにではなくメディアに教えてもらっている。学校よりもマンガやテレビ、ゲームから影響を受けるもの
・子供は好奇心が強い存在。その事実に国境はない。マンガを見て興味を持てばすぐにそれを真似したがる。それはアイデアを身につける上でとても役立つ。ですが、日本人選手にアイデアをもった選手は少ない。なぜかというと子供達がマンガの真似をしようとすると指導者がしかってやめさせるから。指導者は言うことを聞かせることも大事だが、時には口出ししないで自由気ままにさせてあげる事も必要。しかってばかりいると結果として子供達のアイデアが育つ芽を摘んでしまうことになる。
・アイデアとは同じ事を繰り返していても生まれないし、誰かに言われたことをするだけでも身に付かない

・リーガ・エスパニョーラは今シーズンに限っていえば、世界最高峰のリーグと言えます。選手達のテクニックの水準も非常に高いレベルにある
・日本人がスペインでプレイすることで学べることがある。それはテクニックに関する誤解を解くということ。ヨーロッパで言うテクニックと日本で言うテクニックとでは種類が違う。
・実際の試合で役立つのがテクニック。勝つために、ゴールするために、あるいはゴールされないために。そこには明快な目標がある。攻撃の場合であれば、いかに早くゴールに近づくか。そういう目的の下ではシンプルなプレイができるかどうかでテクニックが問われる。サッカーの基本であるボールコントロール、止めて蹴るというプレイをどの目的のためにどう活用するのか。それが分かっているのがヨーロッパのテクニックです
・(日本で言うテクニックとは?)日本で注目されてるのは、試合とは関係ない静止状態での技。それらは私の中ではテクニックではなく「サーカス」と呼ぶべきもの。テクニックとは、試合で動きながら勝つために有効かつ効率的に発揮されるもの。確かに日本人はボール扱いがうまい選手が多いですが、走りながらボールをうまく扱える選手はまだまだ少ない。
・日本のテレビでは静止状態での技を競うような番組や企画が多すぎるのではないでしょうか?だから視聴者、特に子供たちは「テクニック=リフティング」のことだと誤解してしまう。この「テクニックのようなもの」では、世界最高峰のリーガ・エスパニョーラでは決して通用しません。まずは本当の意味でのテクニックを知ること。それだけで、日本人選手のレベルは向上するでしょう。
・試合中のワンプレイだけを切り取って「テクニックがある」と判断するのだとしたら、それはテクニックの意味を取り違えている。
・(サッカーとは)基本的には手が使えないミスのあるスポーツだということ。
・プロサッカーはビッグビジネスになりました。多くのサポーターがスタジアムにつめかけ、テレビでも見られている。そして新聞や雑誌といったメディアでも大々的に取り上げられる。大衆に注目されれば、そこにはビジネスチャンスが生まれます。スポンサーが巨額を投資し選手の給料もどんどん上がっていく。裏を返せば、今のプロサッカー選手はプレッシャーだらけということです
・プレッシャーがあるほどプレイヤーは難しい状況に置かれることになる。現代サッカーはプレッシャーがきついし、今後もその傾向は続くでしょう。
・「トモダチになるのはボールとだけ」というのでは困ります(笑)。というより意味をはき違えてほしくない。30年前も今もこの先もサッカーの魅力とは、社会に厳然と存在する格差や階層などを超え皆がひとつのクラブや国を応援し熱狂しアイデンティティーを感じられることだと私は考えている。
・たった一つのボールが社会の解決困難な問題を一瞬で取り払ってコミュニケーションを成り立たせてしまう。「ボールとトモダチ」になるということは、ボールを通じて皆が一つになれるという意味でもあると思うのです。
・それはつまり、サッカーが文化の一部になるということの証左でもある。日本でも早くサッカーが文化の一部になって「ジャパニーズ・フットボール」と言える日本独自のサッカーを確立して欲しい。もしこのブランドが世界で通用すれば決してハングリーでなくともサッカーのレベルが向上する最初の例になるでしょう。
・「キャプテン翼」にはただサッカーを始めるきっかけとなるのではなく、日本に本当の意味でサッカーを根付かせるお手本になって欲しい。そうすれば、こういったインタビューをする必要もなくなるけどね(笑)

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