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2007年8月14日 (火)

カメルーン戦メンバー発表 オシム監督会見

<カメルーン戦 日本代表メンバー(※14日発表分)>
GK:川口能活(磐田)、楢崎正剛(名古屋)
DF:中澤佑二(横浜FM)、田中マルクス闘莉王(浦和)、加地亮(G大阪)、駒野友一(広島)
MF:橋本英郎(G大阪)、遠藤保仁(G大阪)、中村憲剛(川崎)、鈴木啓太(浦和)、阿部勇樹(浦和)、今野泰幸(FC東京)

登壇者
田嶋幸三(日本サッカー協会 専務理事)
イビチャ・オシム(日本代表チーム 監督)

田嶋 キリンチャレンジカップは今年2試合目になりますが、非常に素晴しい対戦国とやれることになりました。カメルーンはFIFA(国際サッカー連盟)ランキング15位、現在日本が36位です。今まで日本が戦った中で、一番ランキングが高いチームになると思います。カメルーンとは2001年のコンフェデレーションズカップで、そして2003年にも大分スタジアム(現:九州石油スタジアム)で戦っていますが、今回来日が予定されているメンバーの顔ぶれを見ますと、ヨーロッパのトップチームでやっている選手ばかりです。非常にいい試合、そしてチームにとっていい強化になると思っています。

オシム 私の手元にはもうひとつ別の選手名簿、カメルーンのものがある。どちらの名簿について説明すればよいか。カメルーンの選手について話した方がいいだろうか。大事なのは相手を研究すること。カメルーンに対して、どういう選手がふさわしいかだ。
まじめに話をしよう。カメルーン戦のメンバー選考のリストだが、次(9月)にオーストリア遠征も控えているので、基本的にはアジアカップのメンバーを元にしている。もちろん、アジアカップに選ばれていない選手に関しても(選ぶことが)ないわけではない。ただ、アジアカップに参加していたメンバーのグループは信用してよいと私は考えている。
 もちろん、タイトルを取るという期待に応えられなかったわけで、(ジャーナリストの)皆さんやファンの中にも失望している人がいるかもしれない。ただし、私個人としては4位という成績、もちろん実力的にはもっと上だったと思うが、結果としてそういう成績を残すことができた。内容は4位よりもっとよかったと思っているので、選手たちに対する信頼を私は失っていない。もちろん、アジアカップのメンバーのリストは閉じられたものではない。まだこれから出入りがある、つまり競争が行われることになる。
きょう発表したメンバーと、まだ発表していないメンバーがいる。とりわけアジアカップに連れて行った選手、そうでない選手、攻撃的なポジションの選手たちについては申し上げておかなければならない。おそらく何人かは(カメルーン戦までに)新しい名前が入るだろう。しかし、最終的に誰になるかはまだJリーグの試合が2節あるので、その結果を待ちたいと思っている。それは、実際的な理由からでもある。1試合だけ見るのでは足りない。つまり、その試合だけでアピールができた、できないという判断では十分ではない。ただし3試合待つのでは少し長すぎる。それ以上にけがをする危険が高まる。だから、2試合、最低土曜日まで様子を見ようと。その時点でもっとはっきりとしたビジョンが見られると思う。なるべく早くリストを手にしたいというジャーナリストの皆さんのお気持ちは分かるが。しかしそれは同時に、チーム作りの作業にも影響を与えるわけだ。
少し話は変わる。これまで記者会見はサッカー協会が主催してきたが、逆に皆さん方のグループ、記者クラブでもいいのだが、記者の皆さんたちが主催、イニシアチブを取って、アジアカップでどういうことがあったのか話をする会見を開こうという提案がなかったことが私は非常に残念だ。私は、何か説明しなければならない責任を感じている。同時に皆さん方が書いた記事、あるいは持っている印象について、私たちに伝える責任もあるのではないだろうか。私たちはお互いに共同作業をしている。私たちは私たちの仕事に責任を持つ。皆さん方は自分の書いた記事にきちんとした根拠と、論拠と論理、そういうものをはっきりさせる必要がある。こういうことを日本で言うと、気を悪くされる方がいらっしゃるかもしれないが、しかしそこをやらないと、代表チームと記者たちの間の本格的な協力関係というのは始まらないと思う。本来は同じ方向、同じ目標を持っているのだと思う。

――アジアカップが終わった後の総括的なコメントとして、個人で状況を打開できる選手、あるいはスピードの中で技術を発揮できる選手が足りないという話があったが、選手選考の基準をアジアカップ以前と変えたということはあるのか?

オシム 個人能力については一晩で改善されるものではない。日本だけでなく、世界の強豪国でも個人技術とチームプレーの関係については同じ悩みを持っている。今回はアジアカップの総括ではなく、カメルーン戦の話だと思ってやってきた。今日、私はアジアカップの話をする会見があってもよかったのではないかと言ったが、今の質問はそういう会見が開かれたときにもっと詳しく聞いてほしい。つまり、二言三言で片付けるには時間が足りない。例えば、個人的な能力とは何かということから説明しなければいけない。つまり、開かれなかったアジアカップについての総括の記者会見がまたあれば、その時にお話しする。

――Jリーグの残り2試合を見て残りのメンバーを選ぶという話があったが、そうすると現時点で選ばれた12人は次の試合のパフォーマンスとは関係ない、つまりチームのコアとして固定されたメンバーだと理解していいのか? また、残りのメンバーはこれまでに選ばれていない新しい選手がたくさん入るのか?

オシム もちろん、その2試合の結果だけで判断するわけではない。ほぼ毎日のように、選手についてはディスカッション(議論)をしている。私は日本語が読めないので新聞は読まないが、スタッフや皆さん方自身が毎日、新聞を読んでいるだろう。ジャーナリストの仕事というものには、プレッシャーをかけてメンバー変えさせるというのも含まれていると思っている。われわれの側ではそのプレッシャーをかわすのではなくて緩和する、それが私たちの仕事の一部だと思っている。つまり、変えるということを目的にして変えるのではなくて、変えたら新聞が売れるという結果になるわけだ。そうではなく、基本的なコンセプトとして、われわれスタッフも、それから皆さん方ジャーナリストも同じ目線で選手に対して、観察できるようになるのが理想だ。しかし今回はパフォーマンスより負傷の方を心配している。誰もけがをしたくてするわけではないが、負傷者が出た場合の心配をしている。スタッフミーティングでは何人もの名前が出ている。FWの選手も。攻撃的な選手で誰が話題になっているかというのは、皆さん方も見当を付けているのではないだろうか。攻撃の決定率の問題は日本だけでなく、世界中の問題。だから、(名前を)挙げろと言われれば、10人でも20人でもそれ以上でも名前を挙げることはできる。皆さん方の頭の中にも、候補が何人もいるはずだろう。しかし、それがチームとして当てはまるのかどうか、どういう状況でどういう対応ができるのか。そのイメージを持たないと、選手のクオリティーを話題にしてもあまり意味がない。ハンサムであるかないか、どのチームでプレーしているか、記者の質問に答えるかどうかという基準で選んでも仕方ない。試合で得点したかどうかはもちろん大事だが、それ以外も考慮しなければならない。つまり、チーム状態がいい時には、ゴールも生まれやすい。

――オーストリア遠征を控えたこの時期、カメルーンと対戦することにどういうメリットがあるのか?

オシム どの試合が重要で、どの試合が重要ではないかをここで申し上げるのは危険だ。もちろん、カメルーンが強豪なのは皆さん知っているだろうが、今年一番重要な試合だと申し上げたら、皆さんはどう感じるだろうか。9月にオーストリア、スイスともに日本を招いて対戦することで、自分たちのクオリティーを測ろうとしている。この試合も、簡単な試合にはならない。客観的に見ると、カメルーン戦は選手に経験の場を与えるという意味で重要。ワールドカップ(W杯)のアジア予選には、カメルーンのようなチームはいない。オーストリアやスイスのようなタイプのチームもいない。つまり、W杯予選の対策のための試合ではなく、選手のクオリティーを上げるのに、よい機会となるだろう。カメルーンは確実に強豪で、強い相手だ。選手にとっては、よいチャレンジの機会となる。ただし力の差を考えると、オーストリア、スイスの方が近いので、試合内容としては、そちらの方がよいものになるかもしれない。

――今回のように12人だけ発表するのは、できるだけやりたくなかったのか。それはジャーナリストから、もしくは何か別の圧力があったからこうなったのか?

オシム プレッシャーではなく、サッカー協会の職員がそうしたらどうかと。つまり、記者会見の日程を設定するのは協会の仕事だが、メンバー選考の権利は私にある。もし私が協会の職員であったなら、この場にノーネクタイでは来ない(笑)。選手について言えば、今回発表したDFやMFについても、多くのリストがある。つまり(選ばれた)この選手たちもボーっとはしていられないということだ。守備的なポジションについては、彼らがベストだ。もし「自分の方がいい」と思うDFがいたら謝るが、同じようなレベルの選手が5~6人いるのは間違いない。

 一方、攻撃的な選手については、そらで言えるくらい候補はかなり多い。名前を挙げろというなら、20人ほど挙げることができるが、20人全員を呼ぶわけには行かない。誰かを落として、誰かを決めなければならない。もちろん、中村俊、高原は含まれていない。国内に限っての選手選考だからだ。会見の設定については、何もそれが圧力だとは思っていない。もしそういうことであったら、このリストがそれに対する回答である。

――最終的なメンバーは何人の予定か

オシム フィールドプレーヤー16人とGK2人。欧州には、もう少し多く連れて行く。ここで選んだ全員が、オーストリアに行ければいいのだが。しかし、遠征には欧州組も何人か呼ぶ。長距離を移動していない、疲れていない(欧州の)選手を見ることができる。欧州遠征の時期には、ユーロ(欧州選手権)の予選が迫っているので、欧州のリーグも休みになる。日本代表の試合に出場するにあたって障害はない。

――カメルーン戦以降、年内のA代表の試合はUー22代表の試合と重なるため、彼らを呼べない。U-22以上の選手の見極めの第一歩となるのか

オシム 質問がよく分からない。あなたの考えを拝聴したということでよいか?
 A代表に優先権があるので、本来ならばU-22やU-20の選手を呼ぶことはできる。あなたが何を挑発したいのか、よく分かった。
 私がもし、今年の始めにカレンダーを作る立場であったなら、同じ日にU-22の試合を入れなかっただろう。しかし、今の段階で決まっているので、五輪代表がある程度の優先権を持っている。なぜかということを、ここで話すまでもないだろう。
私は日本人ではないので、なぜそれほど五輪にこだわるのか理解できないが、日本人の気持ちは尊重しようと思う。五輪の本大会に出場するのが大事だということは理解している。それに今回は、A代表は公式戦ではなく親善試合である。ただ、同じ日に試合があることは残念だ。つまり、若い年代の選手をA代表に呼べない。カメルーンという強豪と戦う際に、1人でも2人でも若い選手が一緒にプレーできれば、彼らにとっては貴重な経験の場になっただろうと思う。カメルーン戦は、特に若い選手にとっては経験だけでなく、選手としてのレベルアップのチャレンジの場として迎えることができればよかったと思う。しかし、協会が決めたことだ。五輪予選に優先権があることは私も承知している。A代表に呼んでもいいと考えている、何人かの若い選手たちが、強豪と対戦するチャンスを逃してしまった。来年のW杯予選では、若い選手を使えればと思う。なるべく早く、北京五輪の出場権を確保してもらって、A代表にも五輪代表にも、両方ハッピーになればいいと思う。おそらく近い将来、またこのようなA代表の試合に五輪代表の試合が重なることはない、と信じている

――協会が会見の日程を決めたとか、スケジュールが重なったとか言われているが、協会の代表である田嶋さん、ネクタイをしていないが、そのことについてコメントを

田嶋 まずネクタイをしていない理由について。あまりにも暑いので、と監督が言うのでそれに合わせました。しっかりとしたネクタイを千田さん(通訳)ともしていたんですけど(笑)。監督というのは、選手選考の権限を持っているので、われわれがそれについて口出しすることは一切ありません。記者会見については(報道陣の)皆さんに対してのこともあり、開いたと聞いています。この12人だけの発表でいいのかも話し合いました。オシムさんが常に言うのは、Jの選手にモチベーション持たせたい、残り2試合でどれだけ頑張れば、ここ(A代表)に入れるかもしれないことを含めて、活性化も狙っているということ。そのため、あえてこうした形をとらせていただきました。試合日程が重なることについては、インターナショナルマッチデーというのが決められていて、その中でやると、こうならざるを得なかったというのが、シーズン始めのマッチーメークの状況です。これはFIFAのデータ、AFC(アジアサッカー連盟)のデータと重なった中での結果です。われわれとしても、今後こういうことがないような形にしていかなければならない、と思っています。

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