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2007年7月20日 (金)

日本 vs オーストラリア:試合前日コメント

●オシム監督・鈴木啓太選手(浦和):
Q:明日はこれまでにないビッグマッチだが?
(オシム)「最も困難な試合だと思う。アジアカップ全体の状況を客観的に見て、日本が対戦する可能性のある相手の中で、最も困難な相手だ。日本はこれほどの相手と対戦したことはない。そういう機会があったとしても親善試合だ。私が就任して以来、どんな相手でも過信は禁物だし、リスペクトすると言ってきた。これまで対戦してきた中ではガーナがオーストラリアと比べられる相手だろう。しかしそれはあくまで親善試合だった。オーストラリアは今大会前半はミスがあり、気候にも慣れなかったが、だんだん調子を上げてきた。手ごわい相手だ。どんな大会でもどんなチームでもよくない時はあるが、彼らはそれを通り過ぎた。どんな強い国でも全て100%でやれるわけではない。調子の悪い時も勝つ。それが本当の強いチームだ。最近のコパアメリカを見ても、ブラジルが初戦で負けたのに、その後盛り返したというのがあった。オーストラリアがそうならないとも限らない。
つまり、強いチームが悪い状況を乗り越えて、今後良くなる方向に進んでいるということ。我々はまだ調子の悪いゲームを経験していない」
Q:鈴木選手に伺いますが、足の具合はどうか?
(鈴木)「まず今日のトレーニングをやってみないと分からない。たとえ足の調子が良くてもオシムさんが使うかどうか。僕はいい準備をするだけ。ゲームに出るつもりで準備を進めたい」
Q:オーストラリアは手ごわい相手というが、明日のゲームの一番のポイントは何か?
(オシム監督)「ポイントというのはどういう意味でしょうか? 我々には我々のポイントがあるが、オーストラリアのポイントは分からない。だから、試合のどこが一番のポイントになるかは言えない」
Q:昨年はオーストラリアに敗れたが、その後、日本は強くなっているように感じるが?
(オシム監督)「昨年と今年を比べてどちらが強いといったことは言いません。昨年は昨年。今年は今年。1年経って多くのことが変わった。良くなった悪くなったは別の話だ。昨年のオーストラリア戦を私はスタジアムでナマで見ていた。ビデオも見返しているが、同じ選手がたくさん残っている。1年前の印象を言えば、良いチームが勝ったということ。日本人の方には気に入らない言い方でしょうが。日本にはアンラッキーな部分も沢山あったが、日本のサッカーファンがオーストラリアをいいチームと知るいい機会になったのではないか。1年前のゲーム直前と、明日のゲームを控えた今、メディアやファンは違う考えを持っていると思う」
Q:オーストラリア戦の経験を持たない選手たちが今回のチームには多いが?
(オシム監督)「経験が大事であるのなら、オーストラリアの方がワールドカップ経験者がより沢山います。とはいえ、日本も若すぎるチームとは思わない。1年経ってメンバー変更もありましたが、ノーマルな範囲の変更です。昨年のワールドカップに出ていない人も選手としての経験を十分持っている。つまり、試合をするのに十分な経験ということです」
Q:オーストラリアは徐々に調子を上げているが、日本も良くなっている。今は強豪と戦うのは楽しみか?
(オシム監督)「私個人は強い相手とやるのは楽しみです。しかしメディアやファンは勝つことがいい経験だと思っている。私は強い相手とどういう試合をして、どんな内容が得られるかが重要だと思っています」
Q:鈴木選手に伺いますが、あなたの役割はチームの中でも最も重要だと思われます。あなた自身は、ここ数年で自分の評価が変わってきたと思うか? 自分がスポーツ新聞の一面を飾ることがあると思うか?
(鈴木)「20年、30年先だと思うけど…。僕がその時、サッカー選手をやっていれば、そうなっているかもしれない。でも僕の仕事は11人の中の個。僕自身の役割はいい選手といい選手をつなげる役目であったり、自分自身ハードワークしてその先の選手たちが思い切って攻められるようにすること。1つのピースと1つのピースをつなげる役割だ。評価してもらえるのはうれしいことだけど、まだ成長する必要がある。1つの個として試合を決定づけられるようになりたい。例えばミドルシュートを1試合で1本決めるとか。やれることは限られているので、90分の中でやれることをやるだけです」
Q:オーストラリアはフィジカルが強いが、その部分に対してはどう思うか?
(オシム監督)「サッカーの質問と理解してお答えします。こういうサッカーへの質問がもっと多く出てほしい。フィジカル面の違いはもちろん大きい。運動選手としての能力は向こうの方が高い。我々がどう挽回するかは簡単なことではない。それでも方法がないわけではない。オーストラリアはフィジカル能力が高いが、技術やスキルを備えた選手もいる。非常に手ごわい相手だ。対戦相手の身長体重を気にするファンの多い国のチームとしては大きな問題だ。しかし、問題は体の大きさとテクニックの両方ということになる。2つを克服することが明日の大きな課題になる。我々の選手が大きくて動ければいいが、大きければ下手になるだろうし、そういう選手はレスリングをすればいい。しかしレスリングの試合でも多分、オーストラリアの方が強いでしょう」
Q:この1年間チーム作りをやってきて、日本の良さがかなり出せるようになったと思うが、オーストラリア戦ではどうよさを出すのか?
(オシム監督)「会見でこういうことを聞かなくても、あなたとは普段から話をする仲じゃないですか。いつも答えていることの繰り返しになるのが残念です。私個人としてはその種の質問を私に聞かないでほしい。評価をするのはメディアやサポーター。第3者がするべきものであって、代表監督はやりたいことをやって他人からどう評価されるかだ。監督というのは個人的な好みや方針でチームを作っていくもの。進歩しているかしていないかの評価は世論にお任せします」
Q:昨年のワールドカップでのオーストラリア戦は衝撃的な負け方だったが、そのショックが今回の試合にどう影響するのか?
(オシム監督)「1年もの長い間、ショックが続いているということの方がショックですね。そういうショックを乗り越えて生き残ってください。その時のショックは、ショックとして感じた方がご自分自身に責任があると思った方がいい。対戦相手の情報をきちんと入手していなかったということだから。昨年も今日も情報の種類は変わりない。どんな選手がどんなクラブでプレーしているかを知っていれば、昨年のワールドカップでも簡単な相手でないと分かったはず。昨年のワールドカップでもショックを受ける必要はなかったのです」
(鈴木)「まず僕はその試合に出ていないのでショックは受けていません。とにかく昨年のワールドカップで戦っていた選手たちは僕より経験のある人ばかりで、非常に強かったし、素晴らしい選手が揃っていた。それなのにオーストラリアに負けて、日本のレベルがそうなんだとは思った。でも今回は戦う上で失うものは何もない。負けたら日本に帰りにくくなるのかもしれないですけど、チャレンジすることは楽しみ。勝利を目指して100%やるだけだ」
Q:就任から11ヶ月間で日本チームをどのように変化させたのか?
(オシム監督)「誰が変えたんですか? (「もちろんコーチ(オシム監督)がです」と質問者が回答) 
私が代表監督になったからといって、日本のサッカーが変わったとは思っていない。私の存在はそんなに大きくありません。その質問に答えるには長い時間がかかります。ステップバイステップというか、プロセスが必要になる。1年しか経っていないし、まだ初歩的な問題すら解決できていない。デリケートで試合の結果を左右する部分。明日ならばビドゥカをどう止めるか。誰がホテルのロビーで衝突して彼がケガをしないかと考えることもある。さまざまな問題があるし、1つ1つを解決するのは簡単ではない。その1つを取ってみても複雑な解決方法がある。1年前のゲームと今回のゲームでは、ビドゥカを抑える担当は変わらないかもしれない。むしろ同じ選手になるかもしれない。でもオーストラリアはビドゥカ1人じゃない。試合の要素としてはほんの一部。それ以外のことも考えないといけない。全体の対策はここでは話しきれないくらい大変だ。他の選手もビドゥカとは違う長所があるし、特徴を持っている。彼らが集団的にくると怖い。個人能力を比べても向こうが上なわけだから。ただしサッカーは11対11。ビドゥカ個人にマークをつけるということだけで勝負は決まらないと申し上げておきます」

●アーノルド監督&キューウェル&ビドゥカ選手:
Q:明日の試合の展望はどうですか?
(アーノルド監督)「非常に難しいゲームになる。日本はグループリーグでいいゲームをしていて、大変難しい試合になる。我々はベトナムにやってきて、チーム全体がいい状態だ。これまでとは違った環境、文化の中で試合を心待ちにしている」
Q:メンタル面はどうか?
(アーノルド監督)「グループリーグとは完全に違った状態だ。我々が戦ったことのある日本代表とは選手も監督も違う。日本がワールドカップ以降、素晴らしいチームになってきていることは十分分かっている。その相手にベストのプレーを行うことがまず第一の目標だ。我々もタイに勝ったことで自信を持てた。その自信を持って明日の試合にのぞみたい」
Q:ビドゥカ選手に伺いますが、日本についての印象は?
(ビドゥカ)「日本は非常に動きの速いチーム。それが特徴になっている。もちろん我々も日本にはない強みを持っている。いろんな選手がベンチにいるし、オールマイティにいい状態でのぞめると思っている」
Q:ビドゥカ選手に伺いますが、オシム監督とは古い知り合いだそうですね。
(ビドゥカ)「私はオシムさんをコーチとして尊敬している。旧ユーゴスラビア代表で監督をしていた時から憧れていた。グラーツの監督の時もテストマッチをするなど接点があった。私がザグレブにいた時にお目にかかり、非常に近づきやすい人とい印象を持った。そこから交流が始まりました」
Q:明日のシステムは? 4-4-2か3-5-2か?
(アーノルド監督)「こんなに多くの日本報道陣がいる中で、私は言う気はありません」
Q:キューウェル選手に伺いますが、アジアカップで得点を決めることの意味は?
(キューウェル)「サッカー選手は誰でも大会でゴールを決め、いい試合をしていくのを目的としている。アジアカップはまだほんの数試合しかしていないが、そこで準々決勝まで勝ち残ることができた。私は準々決勝を楽しみにしているし、明日のゲームはグループリーグとは完全に違う。非常に厳しい、激しい試合になる。チームとしての意識は高まっている」
Q:ベトナムに来てからのチーム状態はどうか?
(アーノルド監督)「ここまで2日間トレーニングを消化し、雰囲気はとてもいい。選手のモチベーションも高まり、チームの一体感はフィールド内外で高い。チームスピリットは非常にいい状態です」
Q:ビドゥカ選手に伺いますが、グループリーグの入りを失敗したが?
(ビドゥカ)「我々はグループリーグでまずいスタートを切ってしまった。批判されても当然のプレーをしたのは事実だ。しかしその批判がサッカーそのものを超えて展開されたことが悲しかった。我々がサッカーをしていないと書かれたのだ。しかしそのことによって、逆にチームの一体感が深まった。次のゲームではいい結果を残そうという強い気持ちにつながっている」
Q:オシム監督とジーコ監督を比較するとどこが違うと思うか?
(アーノルド監督)「私は他のチームのコーチを批評する立場にはない。ジーコ監督もいいチームを作ったし、オシム監督も同じように日本サッカーに貢献していると思う」
Q:ベトナムの気候には適応できたのか?
(アーノルド監督)「我々は大会前の4週間をシンガポールでの調整に当て、グループリーグをタイで戦って、ベトナムにやってきた。こうした取り組みを経て、湿度や気温に対してはかなり順応している。グループリーグの序盤2試合は温度や湿度に悩まされてきたが、3つの国を移動してきて順応はほぼできてきている」
Q:準々決勝からはPK戦があるが?
(アーノルド監督)「とにかくPKになった場合は、選手が自分に自信を持つこと。能力を信じてPKにのぞむことが不可欠だ。が、まずは最初に90分で勝負をつけることが最優先である」
(キューウェル)「集中力を途切らせることなく、90分いかに戦うかだ」
(ビドゥカ)「PK戦に備えて何かの準備をするのは難しい。今の時点ではPK戦は想定していません」
Q:キューウェル選手に伺いますが、日本のワールドカップ後の変化についてはどう思うか?
(キューウェル)「日本はこの4ヶ月で大きく変わった。新しいコーチが来て、新しい選手もいる。ワールドカップの時とは全く違ったチームに見えます」
Q:ビドゥカ選手に伺いますが、アジアカップに入ってからゴールへの意欲は高いか?
(ビドゥカ)「サッカー選手というのはストライカーでなくても誰もが点を決めたいと思っている。タイ戦で2点取れたのはよかった。2人のストライカーを置く布陣はいつもクラブでやっているし、その方がやりやすい。1人がターゲットになってくれるので、その分、動きやすくなる」
Q:キューウェル選手に伺いますが、あなたの左足はケガをしているが、中村俊輔の左足は絶好調だが?
(キューウェル)「右だろうが、左だろうが関係ない。なぜか左利きの選手の方が才能があると思われるんですかね・・・」
Q:ビドゥカ選手に伺いますが、中村俊輔はやはり脅威か?
(ビドゥカ)「中村というより、日本はチーム全体として集団の力を発揮するところがポイント。彼らは1人1人が集中力を持って役割を果たす。日本というのは伝統的に集団としての動きに長けている。素早く、技術的にも恵まれたチームだと思う。だから我々も勝つために日本の1人1人に注意を払わなければいけない」
Q:日本と準々決勝で当たるのはいい機会か?
(アーノルド監督)「グループリーグの時点では、最初2試合の結果は選手たちにとってもショックだった。関係者にもショックを与えてしまった。現時点でアジアカップの優勝に一番近いと思われる日本と戦うのはグッドタイミングだ」
Q:中村俊輔は一番の懸念材料になるだろうが、彼のところをスペースの使い方がカギになるのか?
(アーノルド監督)「我々も技術面においての練習を続けている。数人の選手の守備強化にも取り組んでいる。セットプレーももちろん練習している。ドイツワールドカップでは67%の得点がセットプレーから生まれた。ペナルティエリア付近からのFK練習も取り入れている」
Q:明日は速い展開で攻めるのか?
(アーノルド監督)「日本はこの3試合を見ていると、ゆっくりと粘り強くサッカーを展開している。我々は速攻と技術を生かした試合運びをしていくつもりだ」

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